皆さんWeb3.0という言葉をご存じでしょうか?
最近何かとWeb3.0という言葉を聞くようになりましたが、Web1.0やWeb2.0という言葉すら聞いたことがない方もいるのではないのでしょうか。(僕も知りませんでした…)
この記事で分かる事
- Web3.0はブロックチェーン技術が必須
- ブロックチェーンは暗号資産以外にも利用される
- メタバースやNFTにもブロックチェーンが使われるように
テクノロジーの進化が2022年に近づくにつれ、急速に早まっていると感じた方もいるかと思います。
今後Web3.0という言葉は私たちの生活に大きな影響を与えるので、今のうちに少しでも理解しておきましょう!
目次
Web3.0とはいったい何?
Web1.0 | Web2.0 | Web3.0 | |
---|---|---|---|
特徴 | 一部の人だけ発信 | SNSで誰でも発信。 企業がデータを管理 |
平等なネットワーク。 個人情報は組織で管理しない。 |
システム | HTMLなどで作成 | SNSやブログサービス | ブロックチェーン上のアプリケーション |
サービス | Google Yahoo |
Twitter YouTube TikTok |
NFT DeFi |
問題点 | スキルある人しか発信できない | 個人情報が流出 | 改ざんできないためデータを削除できない |
Web3.0とは簡単に説明すると、非中央集権のサービスが主流となり、個人がデータを管理する時代のことを指します。
Web3.0を知るにはまずWeb1.0とWeb2.0について少し理解をしておきましょう。
Web1.0とは?
インターネットが世に出回った頃からスマートフォンが発売される少し前のことを指します。
Web1.0はホームページ時代で、ほんの一部の人しか情報を発信していませんでした。
この頃の回線は1G回線から2G回線で、動画ではなく画像すら読み込みにとても時間が掛かっていました。
学生の頃にガラケーを持っていた友人と一緒にエッチなサイトを見ていましたが、エッチな画像の表示に時間が掛かるのに表示されるととても画質が荒いです。
Web1.0では主にテキストベースの情報やデータのやり取りが多く、ほんの一部の人しか情報を発信していませんでした。
Web2.0とは?
Web2.0はスマートフォンが普及し始め、様々なテクノロジーが世に出回った時代です。
Web2.0時代は3G回線から始まり、4G回線、今では5G回線へと移行しつつあります。
3G回線時代では通信速度の改善により、SNSサービスが急速に普及してより多くの方が情報を発信することになりました。速度は改善されましたが、3G回線はまぁまぁ綺麗な画像の読み込みができるようになり、TwitterやMixiが流行りました。
4G回線ではより回線速度が速くなり、高画質な画像や動画を数秒で読み込むことができるようになったことで、InstagramやYouTube、TikTokなどが爆発的に流行しました。
この時代のエッチなサイトは言うまでもなく最高です。
Web2.0時代では多くの人が情報の交換を行う為、ネットを利用する人々はネット上でのサービスにシフトしていきます。
現代の人々は平安時代の人たちの一生分、江戸時代の人たちの1年分の情報を一日で接しています。
これだけ情報量が多くなると、人々のデータを集めた企業が多くの利益を出すことができ、特にGoogle、Amazon、Facebook、Appleを中心に世界中の企業がデータを集めてビジネスを展開しています。
例えばSNSをやれば個人情報はSNS会社が管理し、ECサイトではクレジットカードの情報を管理します。
その結果、企業から情報が流出してしまう事件も多発しており、個人の情報は完全に守られているとは言い切れません。
それらを解決するのがWeb3.0です。お待たせしました。
Web3.0とは?
Web2.0時代は企業がユーザの情報を管理していましたが、Web3.0時代では企業が情報の管理を行わず、ユーザー個人で管理を行います。
データの管理や取引の承認に使用されているシステムはブロックチェーンと呼ばれており、あとで詳しく説明します。
中央集権がないので、情報を政府に渡したり、ハッカーによる情報漏洩がなくなります。
更に、非中央集権化することで言論の自由が保障されるほか、よりセキュリティの高いサービスを利用できます。
ドナルドトランプ大統領は中央集権であるTwitterで発言をしたため、アカウントを凍結されてしまいましたが、仮にTwitterが中央集権がないサービスだったらトランプ大統領のアカウントは凍結などしませんでした。
Web2.0時代では、巨大IT企業に支配されていましたが、Web3.0時代ではインターネットがより平等な世界になります。
ブロックチェーンとは?
ブロックチェーンはビットコインを開発した「サトシ ナカモト」という人物が開発したシステムで、ブロックチェーンはインターネットが開発された以来の技術革新と言われております。
ブロックチェーン上で取引される承認作業は世界中の誰でも参加することができ、参加するにはGPUが搭載されたパソコンが必要です。(CPUでも大丈夫だが、あまり向いてない)
パソコンの使用してない部分を、取引の承認作業に貸すことでブロックチェーンの取引が承認されます。
ビットコインではそれをマイニングと呼び、マイニングした方にはビットコインが付与されます。
なぜブロックチェーンと呼ばれるのか?
ブロックチェーンのデータは、特定のブロックの中にデータが保存されます。
特定の量を超えると新しいブロックを生成して、新しいブロックと一個前のブロックを繋げるので、鎖のように伸びていくことからブロックチェーンと呼ばれています。
過去のデータを改ざんしようとしても、後続のブロックすべてのハッシュ値を書き換えなくてはいけないので、事実上不可能です。
データベースからブロックチェーンの時代に
Web2.0時代までは企業のデータベースに個人情報などを管理していましたが、これからはブロックチェーン用で個人情報を管理する時代に移行し始めます。
完全にデータベースがなくなるわけではありませんが、間違いなくブロックチェーン技術が世の中に普及します。
ブロックチェーンの種類
ブロックチェーンには大きく分けると3種類存在します。
ブロックチェーンの種類
- パブリック型ブロックチェーン
- プライベート型ブロックチェーン
- コンソーシアム型ブロックチェーン
それぞれの特徴を紹介します。
パブリック型ブロックチェーン
パブリック型のブロックチェーンは誰でも取引に参加できる、非中央集権的なブロックチェーンです。
パブリックチェーンの例
- ビットコイン
- イーサリアム
誰でも参加できることからデータを改ざんすることが極めて難しいメリットがある反面、取引の承認には少々時間と手数料がかかってしまいます。
管理者がいないため、サーバーが落ちて取引ができないような事がないのが特徴です。
プライベート型ブロックチェーン
管理者が存在する、限定されたユーザのみが利用できるブロックチェーンです。
プライベートチェーンの例
- Miyabi
- Mijin
- Orb1
特定の管理者が存在するブロックチェーンで、メリットとデメリットはパブリックチェーンの逆になります。
運営者がいる事から、「データベースの管理とあまり変わらないのでは?」という声も上がっています。
コンソーシアム型ブロックチェーン
複数の管理主体が存在するブロックチェーンです。
コンソーシアムチェーンの例
- Hyperldger Fabric
- Hyperledger Iroha
複数の管理者の元で稼働しているブロックチェーンです。
プライベートチェーンは運営者の意志によりルールを変更したりデータを改竄する事ができますが、コンソーシアムチェーンでは複数の管理者がいるため安易にルールを変えたりできません。
また、パブリックチェーンより早く取引を行い、手数料を抑える事も可能です。
とはいえ運営者がいることには変わりはありません。
パブリックチェーンとコンソーシアムチェーンはこれから共存し合うブロックチェーンであると推測しております。
拡張できるブロックチェーン
ビットコインは取引量が増加したとこにより、処理スピードが遅くなってしまう現象が起きてしまいました。
イーサリアムも取引量が増加したことによる処理速度の低下や、ガス代の急騰が起きました。
スケーラビリティ問題の対策
- サイドチェーン
ブロックチェーンは通常一つのブロックチェーンにより稼働しておりますが、処理速度を高速化するためメインのブロックチェーンを助けるためのブロックチェーンが存在します。
サイドチェーン
メインのブロックチェーンとは異なるブロックチェーンでトランザクションを処理する技術で、親チェーンの手助けができるブロックチェーンです。
手助けすることにより、ビットコインの送金時間を短縮する事ができます。
また、異なるブロックチェーン同士を繋げる事ができることから、異なる暗号資産のやりとりも行えるようになります。
IPFSとは?
IPFSはInterPlanetary File Systemの略で、ネットワーク上の通信を端末同士を直接接続して行います。
YouTubeを見るときはYouTubeのサーバーに、Instagramを見るときはInstagramのサーバーにアクセスしていましたが、IPFSはブロックチェーン技術を活用してユーザー同士でデータを共有するピアツーピアネットワークを構築してます。
今まではサーバーにデータを管理していたため、サーバーに何か問題があるとアクセスができませんでした。
ですがブロックチェーン上で管理するとそういった問題が発生しません。
ブロックチェーン上で管理することで所有者のみデータを復元できたり、データの流出が発生しないため個人の情報を守ることが可能です。
データ取得の高速化
従来のシステムはそのサービスが展開しているサービスにアクセスしてコンテンツや情報を取得する必要がありました。
一か所でしかコンテンツを提供しない為、取得者(客)からのリクエストが集中するとネットワークが混雑しサーバーに負荷がかかってしまいます。
IPFSではサーバーからコンテンツをわざわざダウンロードする必要がなく、より近いサーバーからダウンロードすれば情報の取得が高速化します。
大型のスーパーは週末混雑してにぎわいますが、会計する為にレジに並ぶ必要がありどうしても時間が掛かってしまいます。
ですが町の商店街に複数八百屋さんがあれば、値段は考えないと混雑していない八百屋を選びますよね?
インターネット上でも大型スーパーから町の商店街で買い物をするような仕組みが少しづつ出来上がっています。
公開性
複数のうち1つのサーバーからデータを取得できるので、情報を削除したくても削除できません。
もし間違えた情報を公開してしまったり、見られたくないコンテンツを公開してしまっては取り返しのつかない物になってしまいます。
ですが、逆に考えるとサーバーは動き続けるので、正しい情報を公開しているコンテンツは提供し続けられると考えるとよいシステムかもしれません。
例えば企業が不正な行為を行っても隠す事はできませんし、悪意のあるユーザーにとって正しい情報を遮断される事はありません。
分散型アプリケーション(Dapps)とは?
DappsはDecentralized Applicationの略で、中央管理者なしに提供されるアプリケーションです。
企業が提供するサービスは企業によってルールを変更する事ができますが、Dappsはそもそも中央管理者がいないため、すべての人が平等にサービスを受けられます。
IPFSと同じくブロックチェーン上で稼働しているので、サーバーに問題が発生したことによるアクセス不可がありません。
Dappsも個人情報が盗まれてしまう恐れがありません。
Web3.0を理解する上でイーサリアムの理解が必須です。
イーサリアムに関しては下記記事で紹介してます。
NFT
NFTはデジタル作品に対して唯一無二の価値をつけられることができる、クリエイターにとって画期的なテクノロジーです。
今後NFT上で活躍するクリエイターはより多くなります。
DeFi
DeFiは中央集権がいない分散型金融のことで、証券会社や銀行など管理者がいない金融システムです。
中央集権がいないので、手数料が安い事や誰でも平等に投資を行う事ができます。
ですが、日本語に対応しているのがほとんどない事や、詐欺サイトも存在します。なのでDeFiを始める場合はDeFiで有名なインフルエンサーが紹介しているリンクから利用するようにしましょう。
ブロックチェーン型のメタバースが誕生
メタバース空間に参加することで、不特定多数の方と会話できたり、今後は仕事などでも利用されると言われております。
メタバース空間でお買い物をする際は、暗号資産が必要になります。
ENS
イーサリアムのアドレスをドメインやメールアドレスのように分かりやすくするサービスがあります。
Web3.0の関連暗号資産
Web3.0に関連する暗号資産を紹介します。
日本国内の仮想通貨取引所で購入できるもの
BAT(ベーシックアテンショントークン) | |
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発行枚数 | 15億BAT |
対応取引所 | |
ホームページ | https://basicattentiontoken.org/ |
備考 | イーサリアムブロックチェーン上のERC20トークンとして発行されており、BraveブラウザとBATをかけ合わせることで、不要な広告が削除され個人情報が収集されずに済みます。 |
DOT(ポルカドット) | |
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発行枚数 | 上限なし |
対応取引所 | |
ホームページ | https://polkadot.network/ |
備考 | 一番の特徴は異なるブロックチェーンを繋げることができる点です。イーサリアムブロックチェーンで稼働しているアプリケーションも、ポルカドットを利用すると繋げることができます |