iPhoneやiPadには、NASAが火星の探査機に使用しているレベルのセンサーを搭載しています。
そのセンサーはLiDARスキャナーと呼ばれ、奥行きなどを正確に測ることができます。
では早速LiDARスキャナーを使ってみましょう!
今回使用する端末
- iPhone 8 Plus(LiDAR なし)
- iPad Pro 11インチ第二世代(LiDAR あり)
この記事の担当者
目次
LiDARスキャナーとは?
Light Detection and Rangingの略で、センサーからレーザーを発して、跳ね返ってくるまでの時間をもとに奥行きを計算しています。
ミリ波とは違い波長の短い赤外線を使用していて、小さなものでも検知することができます。
火星探査機にも使用されているレベル
先ほども少し紹介しましたが、NASAの火星探査機で使用しているセンサーにLiDARスキャナーが含まれております。
LiDARスキャナーにも種類は二種類存在し、「ダイレクトToF(dToF)」と「インダイレクトToF(iToF)」の二つに分かれています。
ダイレクトToF(dToF)
放出した光が反射して戻ってくるまでの時間を元に奥行きを判断しています。
周囲の光に強く、計測対象物が離れていても計測できるのがメリットです。
ですが、高画素化するのにはあまり向いていません
インダイレクトToF(iToF)
放出した光が反射して、レーザー光の位相のズレから奥行きを判断しています。
周囲の光に影響を受けやすいため、短距離でしか計測できません。
ToF(dToF)と比べると解像度が高い傾向にあります。
30cmを計測
まず初めに30cmを測ってみました。
LiDARスキャナーなし(iPhone 8 Plus)

LiDARスキャナーがなくても意外に精度が良い
LiDARスキャナーあり(iPad Pro)

もちろんLiDARスキャナーありもピッタリ
1mを計測
次は立ったまま測ってみます。
LiDARスキャナーなし(iPhone 8 Plus)

しゃがまない距離で計測してもほぼピッタリ
LiDARスキャナーあり(iPad Pro)

こちらもしゃがまないで計測
LiDARスキャナーなしを先に計測したので、LiDARスキャナーありを計測する時少しドキドキ
3.5mを計測
次はメジャーの最大距離を測ってみました。
LiDARスキャナーなし(iPhone 8 Plus)

3.5m先を計測
場所移動しないでやったので、結構距離がありましたが誤差は14センチほど。
移動すればもっと正確に計れます。
LiDARスキャナーあり(iPad Pro)

こっちも場所を移動しないでやったので少し誤差が
3.6mだったのでこちらも誤差程度
これまでLiDARスキャナーの魅力があまり伝わらなかったと思いますが、すごいのは次の章です。
壁に向けると?
壁に向けるとLiDARスキャナーの本領を発揮しました。
LiDARスキャナーなし(iPhone 8 Plus)

壁に向けるとそのまま奥に行くか、計測部分が消えてしまいます。
LiDARスキャナーあり(iPad Pro)

LiDARスキャナーがあると、壁を認識して計測部分が壁に平行になっています。
しかも、カーテンの向きに沿っています。
LiDARスキャナーが発揮する分野
では次にLiDARスキャナーで発揮する分野を考えてみました。
カメラ
iPhoneにはポートレート機能があります。
広角レンズと望遠レンズを二つ使用し、人をボカしたりしていました。
ボケを強くすると不自然な写真になってしまいます。
ですがLiDARスキャナーがあることで正確な奥行きがわかるので、自然なポートレート写真を撮影することができます。
AR
LiDARスキャナーは壁などの障害物や、奥行きが正確にわかるのでARサービスがさらに快適になるでしょう。
例えば、最近スマホで部屋を写して家具を置くサービスがあります。
LiDARスキャナーがあることで、正確な大きさや配置場所を調節することができます。
iPhoneにもLiDARスキャナーがついている
LiDARスキャナーは一部iPhoneにもついているので、購入の際に確認してみてください。
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